丸さんの医療コラム

医療ジャーナリスト・丸山寛之さんの医療・健康コラムです。
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長生きのための正心調息法

 ゴルフの特長の一つは高齢になってもやれることだが、それとも関連して非常な難事とされているのが、正規のコースの18ホールを自分の年齢と同じか、それ以下のスコアで回る「エイジ・シュート」である。
 ネットで検索してみたら、ギネスブック登録の世界最年長エイジ・シューターは、日本人だった。96年、三島スプリングスカントリーの公式戦、シニア・レディースコンペで、「94歳の塩谷信男医博が、スコア94で準優勝した」とある。

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 「94歳のエイジ・シューターは、世界ナンバー・ワンであるのみならずオンリー・ワンである」というのが、週刊ゴルフダイジェスト誌の照会に対する、ギネスブック社の回答だったようだ。
 塩谷博士なら存じあげている。直木賞作家の皆川博子さん、塩谷信幸・北里大学医学部名誉教授(形成外科)ご姉弟の父君である。
 「うちのオヤジはバケモノです」呆れ顔の信幸先生によれば、本年105歳の信男先生、「ことし中に100を切って、もう1度、エイジ・シューターになってみせる」と意気軒高、練習に励んでおられるそうである。
 その百寿医博の講演を、2000年秋、日本綜合医学会東京大会で、聴いた。こんな話だった。
 自分は幼年のころは「病気の百貨店」であったが、中学時代の恩師に腹式呼吸を教えられ、丈夫になった。その体験から呼吸の大切さを知り、医学生(東大医学部)、実地医家(京城帝大助教授を経て東京・渋谷に内科医院を開業)と数十年に及ぶ研究の末、「正心調息法」を完成した。
 正心調息法とは、「正心」と「調息法」が一体となった健康法である。正心のポイントは、①物事をすべて前向きに考える②感謝の心を忘れない③愚痴をこぼさない、の3つである。。
 調息法のやり方はこうである。背筋を真っ直ぐに伸ばして座る(正座、あぐら、椅子に腰かける、いずれでもよい)。両ひじを軽く曲げた手を(利き手を上に)重ねる。掌中に球を包む感じ……。1、鼻から静かに息を吸い込む(「空気が全身に満ち渡った」と念じる)。2、息を数秒止め、臍下丹田に力を入れ、肛門を締める(「全身が健康になった」と念じる)。3、鼻から静かに息を吐き出すとともに丹田の力、肛門を緩める「全身がきれいになった、細胞が若返った」と念じる)。4、小さな呼吸を1回する。
 以上を25回、繰り返す(1日のなかで何回かに分けてもよい)。
 お試しになってみませんか? 百まで長生きできるか、エイジ・シューターになれるかどうか、それは請け合いかねますが。

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