丸さんの医療コラム

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マゴワヤサシイ栄養食

 「自分の健康が管理できないような人は、何事も成し遂げられないだろう」
 言うてくれるではないか。ライナス・ポーリングの言葉である。

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 ライナス・力ール・ポーリング。1954年にノーベル化学賞(「化学結合の本性ならびに複雑な分子の構造に関する研究」による)を、63年に同平和賞(「原爆禁止と平和運動の推進」による)を受けたアメリカの物理化学者である。
 もっとも、化学オンチで平和ボケの不肖マルヤマが、ポーリングの名を初めて知ったのは、彼が70年に発表した「ビタミンCと風邪」説によってです。
 「ビタミンCをどっさりのめば、風邪をひかない。ひいてしまった風邪もすぐ治る」
 一言に縮めるとこうなる「ビタミンC大量摂取の勧め」はたいへんな反響を呼び、ビタミンCの世界的ブームを引き起こした。
 「ビタミンCを多量にとれば、健康で幸福な人生を少なくとも25年は延ばせる」
 そう言ったポーリングは、自説を証明するように矍鑠たる老年の日々を送り、1994年、93歳の生涯を閉じた。
 むろん、これには遺伝素因をはじめさまざまな要因が絡んでいるわけで、ビタミンCさえどっさり服用すれば、だれでも同じように元気に長生きできるというものではないだろう。また、西洋人のなかでも大男に属するポーリングの用量(1日18グラム=なんと一般的な所要量の300倍である)は、日本人にはいくらなんでも多すぎるだろう。
 ところで、ポーリングの「分子矯正医学」(これまた一言に縮めると、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素をバランスよく摂取することで、体内の分子レベルの欠陥を矯正、病気を治し、健康を増進しようという説)とよく似た理論を提唱した日本人がいる。「分子栄養学」の三石巌博士である。
 三石博士もやはり「メガ・ビタミン主義者」で、毎日、ビタミンCを1.5グラム(これでも所要量の25倍だ)服用。平成9年、95歳の天寿を全うされるまで科学教育家として盛んな啓蒙活動を続けられた。
 いま、分子栄養学の第一人者は山田豊文・杏林予防医学研究所所長だろう。落合博満、アントニオ猪木、小川直也、佐竹雅昭、美川憲一……といった人たちの健康・栄養指導でも知られる山田さんが、日常の栄養食として勧めるのが、次の7品目。
 マメ=小豆、えんどう、大豆などの豆類、豆腐、納豆、きな粉、味噌。
 ゴマ=アーモンド、ごま、ナッツ類。
 ワカメ=こんぶ、わかめなど海藻類。
 ヤサイ=野菜、果物。
 サカナ=魚介類。
 シイタケ=しめじ、しいたけ、まいたけなど、きのこ類。
 イモ=じゃがいも、さといも、さつまいもなど。
 「マゴワヤサシイ」と覚えるとよいそうである。

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